買ってはいけない化粧品の見極め方~男性化粧品編

私はスキンケア・化粧品・皮膚組織について研究をしています。

 
毎日のように新しい化粧品が開発・販売されていく現代のおかしな状況に対し、それをバカ真面目に受け止め、せっせと毎月異なる化粧品を買い換えるクソマダムをせせら笑っています。
 
結論を言いますと、化粧品は肌に悪いです。
 

  

買ってはいけない化粧品の特徴】
 
  1. メントール系の成分量が多い、実感として肌に染みる感覚がある
    メントール系・エタノール系の成分を化粧品に配合する目的は、「溶剤」としての効果と、肌への「浸透」をサポートする効果です。メントールやエタノールといったアルコール成分は毛穴や汗腺を開放させる働きがあり、成分の浸透力を高めます。傷口にアルコールを塗るとヒリヒリ染みる感覚があるのはそのためです。従って化粧品に含まれる上で悪い成分ではないのですが、この世に「浸透」を目的とした化粧品は存在しないので、溶剤として微量に含まれるだけで構わないのです。

    ※「浸透」とは皮膚を一旦破壊し、そこから無理やり化粧品を垂れ流すイメージです。それが可能なのは「軟膏」だけ。従って「浸透」をやたらと押す化粧品は良質なものと判断することはできません。

  2. 保湿成分が配合されていない
    保湿成分とは、セラミドヒアルロン酸・コラーゲン・スフィンゴ脂質・アミノ酸など。こうした保湿成分が肌にどんな恩恵を与えているかというと、「肌の薄皮の形成」です。そもそも基礎化粧品を使う目的というのは、「薄皮」を守る・形成するためだけに使います。先に「浸透」の話をしたのもそのためです。そもそも化粧品の目的は「予防」なので、肌の外側で異常を守ることが使命です。

  3. 清涼剤や香料の配合が多い
    清涼剤や香料成分は肌に「何も」恩恵がありません。つまり化粧品としてのオプションに過ぎず、使い心地や、雰囲気の演出に用いられる成分です。これが「悪い」というわけではありませんが、含まれる成分が多くなればなるほど調合が大変になり、それを混ぜ合わせるための合成界面活性剤などの合成成分を含ませなければならなくなります。特に男性化粧品には配合が多く、顔が熱くなるくらいの清涼剤や、制汗剤や香水かと勘違いするような鼻を通る香料が含まれています。そういったものは「雰囲気」を売っているに過ぎず、「化粧品」を売っているわけではありません。代表的なものがギャツビーやプラウドメン、オキシーなどでしょうか。

  4. ドラッグストアに陳列される化粧品、500円を切るような化粧品
    化粧品というのは、全てではありませんが金額が高い方が効果が高いと言われています。それは配合できる化粧品の成分であったり、産地やブランドなどが関係します。例えば「オキシー」というブランドの化粧品を例に考えてみます。単価は400円ですが、化粧品の本体以外の原価をあぶり出してみると、その9割以上を占めます。つまり化粧品の液体そのものの原価は1割にも満たないものです。それを肌に塗ったところで、医薬的な効果を感じられるかと言ったら難しいでしょう。また安い化粧品ほど、効果が実感できるようにアルコール成分や香り付となる成分を多く含んでいます。

  5. 合成成分の配合が多い
    化粧品の全成分を見て、やたらと長い名前の成分や、数字・英語・「ー」などの記号が入った成分は、化学合成成分である可能性が高いです。つまり、自然界には存在しない成分です。自然に存在しない成分なので、肌が弱い人は塗布した瞬間に肌が荒れたりします。オーガニック化粧品が今流行っているのもそのためです。しかし現実には、口に入れてもほとんど問題がないくらい微量しか配合されていないので、過剰に反応することはありません。その存在だけ気に留めておきましょう。

  6. 1万円以上する化粧品
    化粧品は値段による効果の差が大きいと解説しました。100円の化粧品と5000円の化粧品を比較したとき、5000円の化粧品の方が効果が高いのは明らかです。しかし、5000円の化粧品と10000円以上する化粧品は、何が違うのか問われたとき、品質的な論点で見てみるとほとんどの差がありません。5000円と10000円の化粧品で違う点は、ブランド価値の差や無駄な成分(金箔など)が含まれていることが多いです。

文中でも解説しましたが、そういった化粧品は、化粧品の中身・本質を売りたいのではなく、ブランドやイメージを売りたいのです。薄利多売ビジネスはそこが目的です。肌を綺麗にしたい、乾燥や脂性肌の根本を改善したいというのであれば、こうした化粧品を選ばないようにしましょう。

 

【化粧品選びにおいて多くの方が誤解している点】

  1. 化粧品は予防目的に使用するもの
    化粧品は、乾燥肌・脂性肌・ニキビ・赤み・シワ・シミなどの各種症状を「治す」効果はありません。それを予防するための一手段に過ぎません。つまり、症状が出始めてから「どうしようか」と考えるのはナンセンス。同様に「乾燥肌用」「ニキビ用」といった基準で化粧品を選ぶと失敗することが多いです。

  2. 化粧品業界は闇が深い
    化粧品は「薬事法」の規制を受ける薬です。しかし、その薬事法サプリメントや機能性表示食品など、経口摂取をするものに厳しく課せられており(命に危険が及ぶため)、化粧品類など肌に塗布する程度のものにはそこまで厳しい規制がなされておりません。従って、その化粧品からはあらゆる魅力的な効果があるのでは?と期待してしまいます。しかし、この薬事法の規制が化粧品にもサプリメントのように厳しく規制されるような日が来れば、どんな効果があるのかわからないくらい微妙な表記表示となり、本当に効果がある化粧品を正しく選べなくなってしまいます。そうなる日が来る前に、しっかり知識をつけておきましょう。

  3. たくさん塗れば良いという問題ではない
    今は化粧水・美容液・乳液・クリーム、さらに最近では「導入液」なんてものも登場しています。さらにパックなど付属の製品もたくさん。こんなにべとべと塗っていて、本当に肌のためになるのでしょうか?もちろん答えはNOです。化粧品はもともと一つだけでした(今で言う「オールインワン」)。だから最近それに注目が集まり、オールインワン市場が再燃しています。そもそも「化粧水」「乳液」という細分化を図ったのは、某化粧品会社(資◯堂)だとも言われています。「肌のため」というより、客単価をあげるための大企業の常套手段です。「たくさん塗ればいい」というのは誤解ですので注意しましょう。

 

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